自然の中にぽっとたたずむオシャレなお店「カフェひとあし」オーナー小久保康子さん

自然あふれる愛川町のすてきなカフェ

愛川町の山間を進んで行き「半原日向」の信号を左に下って行くと、

オシャレで落ち着いた雰囲気のカフェが目に入ります。

築50年くらいの空き家を改装したそのお店は、古い木造建築を生かした作りとなっていて、

ペットと一緒にくつろげるテラスもあり、何時間でも滞在できるほど落ち着いた空間のカフェです。

第二回目の取材をさせていただいたのは、芸術的なパフェやケーキを提供されている「カフェひとあし」を愛川町で経営されている小久保康子(こくぼやすこ)さんです。

広告の営業からライターへ

ーー改めてお名前とご職業を教えてください。

小久保康子と申します。

職業は何だろ?笑

とりあえず、カフェひとあしの責任者です。

ーー以前はどのようなお仕事をされていたんですか?

短大を卒業後、最初に携わったのは広告の営業です。

その後、隣で黙々と仕事に励む制作チームを見ていて、

元々文章を書くことが好きだったこともあり制作チームへ移動を希望したのですが、

上司から「お前は営業だ!」と言われたため、転職しコピーライターをしていました。

ーーライターをされていたんですね。ご出身はどちらですか?

出身は福岡です。最初の就職は福岡でした。

ライターへの転職活動をどうしたら良いかわからず、

とりあえず電通と博報堂にでも行ってみよう!と

手作りのプロフィールがわかるものと履歴書を持って両社に

「こんにちは!面接してください」と突然行ってみたら、幸いにも博報堂に拾ってもらうことができました笑

配属先でその時に出会った女性デザイナーとは不思議な縁で繋がれていたとつくづく思います。毎日締切に追われる地獄のような日々でしたが、入稿後二人でよく行った『屋根裏獏』というカフェがありました。

繁華街の寂れたビルの2階にあるのですが、アーティスティックなオブジェとか古いポスターとかが飾られていてすごく居心地がいいんですよね。

そこで彼女と時間を忘れていろんなことを話していました。

私にとってのカフェの原点になるのかもしれないですね。

そして彼女と出会って1年半後「広告の仕事をするなら東京に行きなさい」と言われ、上京しました。

ーー上京した後もライターをされていたんですか?

はい。結婚してしばらくはライターをしていたのですが、

とにかく深夜まで仕事でとてもハードワークで、

これでは新婚生活成り立たないと笑
一度ライターの仕事は辞めました

ーー本当に制作職はハードですよね。その時に神奈川に来られたんですか?

子供を妊娠したタイミングで神奈川に来ました。

実家が転勤族でその時ちょうど両親も大阪から横浜に越してきて。

実家が近い方がいいかなと思って、東林間に引っ越しました。

ーー今は座間市にお住まいだそうですが、いつ座間に住まわれたんですか?

東林間では賃貸マンションに住んでいたのですが、家を買おうと色々探していて。

座間に良い物件があったので、越してきて今に至る感じですね。

ーーカフェを作ろうとなった時に、なぜ愛川にしようと思ったんですか?

夫のデザイン会社の事業の一環で、カフェを作ろうということなって。

とにかく自然が豊かなところでと考えていました。

物件も2年くらいいろんなところを探しましたね。

その中である意味手つかずの自然が残っている愛川町はとても魅力的でした。

私はその時ハウスメーカーに勤めていたのですが、いきなり夫からカフェを任せると言われ。笑

カフェは学生時代のアルバイト経験しかありませんでしたからね笑

ーーそれは色々不安もありましたね。

普通に美味しいものを提供して、気持ち良い接客があれば、お客さんは来てくれると思っていました。

自分が行きたいと思えるお店が作れればいいかなと。

ここにしようと決めた築50年の古家ですが中は大変な状況で・・・

白骨化した動物の死骸があったり、蔦が中まで入り込んでジャングル状態だったり。

大家さんがたまたま一級建築士の方でリフォームする時には、階段の高さとか助言を頂きました。

内装はとにかく楽しかったですね!

もともとインテリアは好きでしたし、ハウスメーカーに勤務していた時に勉強させてもらったので、役立ちました。

海外のクロスを使ったり、左官屋さんに「きれいに塗らないで!」と困らせたり。

ーーお食事も接客も本当に素晴らしいと思います。そんな小久保さんの信念は何ですか?

実は最初はパティシエが来てくれる想定ではなかったんですよね。

いろんな幸運と偶然と出会いが重なって今のひとあしが存在しているんだと思います。

信念というほどのものではないですけど、笑っていることですかね。

どんなに忙しくても追い詰められても、とにかく居心地の良い空間を提供するということを一番大切にしています。

ーーひとあしファンの私も、ぜひそこを強くアナウンスしたいですね!

伝わっていて良かったです。

ーーでは、小久保さんがこれからやりたい事やチャレンジしたい事はありますか?

アーティストの作品や陶器作家の作品の展示をしっかりとやってみたいですね。

やっぱりお店にアートがあると空間が一気に変わるんですよね。

うちが初めて展示会をオファーしたのが、お客さんとしていつもテラスで絵を描いていたSAKURAさん。

彼女はまだプロとしての活動はなかったんですが、とても魅力ある作品を描く方だったので、声をかけてみました。

展示会をやることで彼女の作品作りの人生観も変わったと喜んでくれたのは嬉しかったですね!

ひとあしの入り口にある丸い大きな絵はその時にお礼にと描いてくれた作品です。

今も、年に2〜3回程度の展示会はしているのですが、

もう少し頻度を上げてやっていきたいとは思っています。

ーー私も展示会をするのが夢なので、ぜひその際はお話しさせてください!

その際はお話ししましょうね。

取材を終えたライターの思い・・・

以前よりお世話になっていた「カフェひとあし」のオーナー小久保さんを取材させていただき、歩んで来られた道、色々な経験からのカフェ経営。

そんな経験と信念があるからこその「ひとあし」の心地よさ。

ストンと腑に落ちた気がしました。

私も頻繁にお世話になっており、イベントにも焼き菓子の提供をしていただいております。

ぜひ、自然の中で「ひとあし」のほっこりするお食事と共にのんびりとした時間を過ごしてみてください。

「カフェひとあし」

住所:〒 243-0307 神奈川県愛甲郡愛川町半原1946-1

Tel:046-280-4233

定休:毎週月曜・火曜が定休日(月曜が祝日の場合は営業。火曜・水曜が振替休日になります)

open:11:00~18:00(ラストオーダー17:00)

https://www.cafe-hitoashi.com

Writer

生粋の相模原育ち。
フリーランスでグラフィックデザイナー兼ライターを20年以上しております。
県北を盛り上げたく、一念発起し渾身のメディアを立ち上げました!